真田十勇士の筆頭格~猿飛佐助~

真田十勇士の猿飛佐助

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真田十勇士の筆頭
あらゆる忍術をあやつるヒーロー
それが、猿飛佐助です。

 

明治から大正にかけて大流行した「立川文庫」の創作キャラクター「猿飛佐助」

わずか12年の間に200編ものタイトルが発売されたそうですが、

その中でも猿飛佐助は一番人気!

 

ざっとストーリーを紹介すると、

山奥で動物とともに生活していた佐助は、ある時、謎の老人、戸沢白雲斎から剣術の手ほどきを受けることになります。

ところがこの老人、実は忍術使いの達人で、佐助は知らず知らずのうちに忍術の基本を学んでいきます。(※佐助が修行したという伝説の名所はこちら

15歳になった佐助は、火遁・水遁・木遁・金遁・土遁など、ありとあらゆる術の使い手に成長。やがて、山へ狩りにきていた幸村(信繁)に出会い、スカウトされます。

この後、佐助は武者修行を兼ねて三好清海入道と諸国を漫遊し、霧隠才蔵らと出会って真田十勇士を結成することになる。

と、いかにも想像上のお話しですが、明治・大正期の子供たちをたいへんワクワクさせたことと思います。

 

また遡って江戸時代。

大衆から人気のあった真田幸村は講談の中にも登場。

その中に「猿飛佐助」の原型となるような人物(三雲新左衛門の息子・三雲賢春)が登場しており、こちらが立川文庫に影響をあたえた可能性があります。

(※三雲氏は近江の六角氏に仕えていた武将で、六角氏はもともと甲賀忍者を配下に持っていた大名です。)

 

もうひとつ、モデルの人物になったと言われているのが、伊賀の下忍・下柘植ノ木猿(上月佐助)です。

信憑性はもちろん薄いのですが、こういう実在の人物が、真田幸村の魅力的な人生と結びついて、その時代時代に講談や、文庫、アニメ、ゲームなどに取り入れられていくさまは

ほんとうに興味深いですね。

ちなみにこの下忍、下柘植ノ木猿ですが、「のぼうの城」でおなじみ、和田竜さんの小説「忍びの国」にも登場します。

はっきり言って「めちゃくちゃに面白い小説」です。小説ですが、忍者とはどういったものだったかもイメージがグンとわきますので、まだ読んでおられない方はぜひ。

 

そして、大河ドラマ「真田丸」にも佐助という名の人物が登場します。演じるのは藤井隆さん。

前述の下柘植ノ木猿の他にも佐助のモデルになった人物に、横谷左近(幸重)の弟・重氏がいます。左近は真田家の忍衆の頭領を務めた人物。弟の重氏は最期まで信繁に仕えて、夏の陣で討死しています。

真田丸の「佐助」は、こちらの方をモデルに描かれているのかも知れません。

 

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