宇佐神宮の歴史に迫る 県立歴史博物館で特別展

宇佐神宮の歴史に迫る 県立歴史博物館で特別展

宇佐神宮の歴史や文化を紹介する特別展の会場 宇佐市の県立歴史博物館で特別展「宇佐神宮」が開かれている。同館が開館以来約40年にわたり続けてきた同神宮の歴史・文化についての調査研究の集大成を紹介。同神宮所蔵の国指定重要文化財など、総数64件105点(前半期・後半期で一部展示替え)で、歴史の全容を明らかにしている。 宇佐神宮は全国に約4万社あるとされる八幡社の総本宮。同館によると、祭神の八幡神は、古代、九州で最大の内乱である隼人の乱などで守護神としてまつられた。奈良時代には、東大寺大仏造立を援助。僧・道鏡が皇位を得ようとしたが、阻止された神託事件に関わるなど、歴史の重要な場面で度々登場した。 展示は、「宇佐宮の神々」(第1章)や「弥勒寺」(第2章)、「宇佐詣」(第8章)などテーマごとに分かれた8章で構成する。 第1章では、同神宮の外では初めての展示となる国指定重要文化財の神像5体「木造若宮神像」(12世紀、宇佐神宮所蔵)を展示している。第2章では、奈良時代、境内に整備されたが、現在はなくなってしまった弥勒寺について紹介。由来が記された国指定重要文化財の古文書「宇佐八幡宮弥勒寺建立縁起」(1491年、石清水八幡宮所蔵)や、石清水八幡宮別当が弥勒寺金堂に奉納した仏具「孔雀文磬」(現品=国宝)の複製、境内の変遷が分かる境内図や絵図などを並べている。 ほかにも、山口の守護大名・大内氏が宇佐神宮を復興する際に、放生会に用いるために寄進したと伝わるみこし「金銅装神輿(二之御殿)」(1420年、宇佐神宮所蔵)、参拝者向けの案内図として作成された境内図の原版「官幣大社宇佐神宮全景銅版」(1892年、同)といった県指定有形文化財が目を引く。 同館は「大分が誇る宇佐神宮という歴史遺産の素晴らしさを感じてほしい」としている。 27日まで。午前9時~午後5時。一般510円、高・大学生310円。中学生以下と土曜日は高校生も無料。問い合わせは同館( 0978・37・2100 )へ。

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