夜這い、乱交が一般習俗だった日本、その中心を担った祭りの歴史

夜這い、乱交が一般習俗だった日本、その中心を担った祭りの歴史

性的な意味との関係が深い、裸祭りはいまも全国的各地で存在する。 静岡県磐田の見付裸祭りも御神輿を担ぎ、これに従っている褌一本の若者たちと、沿道には近隣からこぞって祭り見物に来た娘たちが集う姿が見られる。 御神輿が天神様を出発する時、地区のすべての灯りが消されて街全体が真っ暗になる。 いまでは語られないが、戦前くらいまでは、暗闇の中を御神輿が渡る間は道から一歩入った草むらや林の中などで乱交が行なわれていた。 常陸国小巻(土浦)の大波神社の旧6月4日の宵宮は官能美溢れる刺激的な祭事であった。 この神事は、村の娘一同が一糸まとわぬ赤裸で拝殿前のたき火の前で、乙女たちは盆踊りのような歌を唄いながら明火を廻り、それが終わると水につかるという裸行事であった。 一般大衆が見物したり参加したりできる祭りではなかった。 各地で存在する 暗闇まつり や 裸祭り は、いまでは現地の観光協会で、「かつて 夜這い や 雑魚寝 、 乱交 が行なわれていましたよ」と案内されることはないだろう。 だが、それが日本の 祭り と 性 の実体であり歴史的事実でもあるのだ。 かつて 性 にまつわる神事としての祭りは全国に存在する。以下、その一部である。 岩手県花巻市大沢温泉の「金勢祭り」 宮城県石巻市の「おめつき祭り」 新潟県長岡市の「ほだれ祭り」 新潟県南魚沼市の「押市」 神奈川県川崎市「かなまら祭り」 長野善光寺の「はだかまつり」 静岡県伊東市「尻つみ祭り」 愛知県小牧市の「豊年祭」 三重県津市美杉町「ごんぼ祭り」 和歌山県日高川町「笑いまつり」 奈良県高市郡明日香村「おんだ祭り」 奈良県奈良市の「帯解祭り」 愛媛県上浮穴郡田渡村の旧二月卯の日の祭礼 大分県豊後の「かつげ祭り」 宮古島の祭祀を司るノロが全裸で秘儀を行う行事 奄美大島にもノロが裸で渓流に入る秘儀 このほか、 性 と関わりの深い 祭り の風俗は全国各地に存在する。 娯楽の乏しい時代、男女のせめてもの享楽が性愛行動であり、こうした若者たちの恋愛の機会をもうけることで、離村者を防ぐ有効な手段としてこうした風習は、日本各地の農村漁村に存在した。 だが、明治時代になりその多くが消滅する中、戦後の高度成長期前まで残存した習俗もあったようである。 […]

元の記事の確認はこちらクリックでお願いします。 jbpress.ismedia.jp

この記事を書いた人

目次
閉じる