UP TO DATE 歴史人物、性格調べ盤面工夫 大河ドラマの囲碁監修 田尻五段

UP TO DATE 歴史人物、性格調べ盤面工夫 大河ドラマの囲碁監修 田尻五段

わずかしか映らないシーンの局面にもさまざまに配慮を図る田尻悠人五段=東京都千代田区で2023年8月14日、最上聡撮影 碁盤の目のようになっている京都の街路。そのことを説明するテレビ番組で、イメージ映像として碁盤が映っていた。「でも置き方が縦横逆になっていたんですよね」。田尻悠人五段(32)は苦笑する。碁盤の目は正方形ではなく、長方形。縦が長く、横が短くなる向きで打つのが正しい置き方になる。 うそがないように 田尻五段はプロ棋士としての対局とともに近年、テレビの時代劇などに登場する囲碁のシーンを監修する仕事をしている。「撮影現場でも、碁盤の向きが逆になっていたことがあって。せっかく碁石を並べてもらっていたのに、並べ直すことになりました」。放送中のNHKの大河ドラマ「どうする家康」や、連続テレビ小説「らんまん」も監修。撮影時の局面をつくったり、出演者に打ち方など所作を教えたりし、番組では「囲碁指導」として名前が表示される。「とにかくうそがないように、分かりやすいシーンになるように心掛けています」 田尻五段が初めて監修に関わったのは、NHKの大河「おんな城主直虎」(2017年)。戦国武将の井伊直虎が主人公の作品で、碁を打つ場面が多く、複数の棋士で指導した。ドラマに出てくる猫が碁盤に乗って石を崩してしまったり、登場人物が盤面の石をバラバラにする場面で、リハーサルのたびに庭のセットの方にまで散らばり、石をスタッフと一緒に拾って局面を作り直したりしたことも。そんな苦労がある中で、一番の難題は制作…

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