本土南端「果ての鉄道展」で歴史を感じて…JR指宿枕崎線や廃線になった南薩線を紹介

本土南端「果ての鉄道展」で歴史を感じて…JR指宿枕崎線や廃線になった南薩線を紹介

指宿枕崎線と、かつて存在した鹿児島交通枕崎線(南薩線)=展示資料から JR最南端の始発終着駅である枕崎駅などを通して、鉄道への関心を高めてもらおうと、鹿児島県の枕崎市文化資料センター 南溟なんめい 館で特別企画展「果ての鉄道展」が開かれている。本土南端の鉄道の歴史を実物や映像、写真、パネルなどで紹介している。10月31日まで。 指宿枕崎線の全線開通60年と、枕崎駅の新駅舎完成10年を記念して、市が主催。枕崎駅舎をデザインした建築家の川西康之さんが企画・統括を担当した。 南薩地方では1914年、南薩鉄道伊集院―加世田間が開通。31年に枕崎まで延伸された。その後、鹿児島交通枕崎線(南薩線)となり、通学などで利用されたが、84年に全線が廃止された。 一方、錦江湾沿いでは30年に指宿線西鹿児島―五位野間が開通し、34年に指宿まで延伸。63年には枕崎まで延伸し、指宿枕崎線と改称された。87年の国鉄分割民営化でJR九州に継承され、現在に至っている。 展示されているヘッドマークや行先票 会場には、列車の先頭に付けられたヘッドマークや、側面に付けられた「行先票」(サインボード)などを展示。行先票には、黒板色のホーロー板に白ペンキで「枕崎行」「加世田行」と手書きされており、歴史を感じさせる。 また、南薩線の車両や車内の光景、昔の枕崎駅舎などの写真を拡大して展示。学生とみられる若い乗客が多く、駅や車内がにぎわっていた様子がうかがえる。会場入り口には、世界地図とともに、ユーラシアやアフリカ、南北アメリカ各大陸の果てにある駅や鉄道を紹介している。 中嶋章浩館長は「枕崎から世界に視野を広げ、鉄道の過去・現在・未来を考えるきっかけにしてほしい。枕崎駅に列車で訪れてもらえると幸い」と話している。 会期中無休で午前9時~午後5時。一般800円、高校・大学生600円で、中学生以下無料。16、17日と10月19、20日の午前10時からは川西さんが会場を案内する。問い合わせは南溟館(0993・76・8130)へ。

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