「べらぼうをもっと楽しむ!」蔦屋重三郎と仲間たち、そして同時代の人々。一覧にしました!

NHK大河ドラマ『べらぼう』の登場人物も特に含めながら、蔦屋重三郎と実際に関係があったとされる人物を一覧にしました。

名前分類解説
蔦屋重三郎(つたや じゅうざぶろう)出版人江戸の出版界を革新した文化プロデューサー。浮世絵・洒落本・滑稽本などを支援し、町人文化を発展させた。
喜多川歌麿(きたがわ うたまろ)浮世絵師美人画の巨匠。蔦屋の支援で『婦女人相十品』などを制作し、江戸の女性美を描いた。
東洲斎写楽(とうしゅうさい しゃらく)浮世絵師1794〜1795年の短期間のみ活動した謎の絵師。役者絵を制作し、蔦屋が版元となった。
山東京伝(さんとう きょうでん)洒落本作家・浮世絵師洒落本の第一人者。『通言総籬』が幕府の取り締まりを受ける。蔦屋が出版を支援。
十返舎一九(じっぺんしゃ いっく)滑稽本作家『東海道中膝栗毛』の作者。江戸庶民の旅をユーモラスに描き、蔦屋が出版。
朋誠堂喜三二(ほうせいどう きさじ / 平沢常富)滑稽本作家『夷堅志』『名代かつを』など、ユーモアたっぷりの滑稽本を執筆。蔦屋の支援を受ける。
曲亭馬琴(きょくてい ばきん)読本作家『南総里見八犬伝』の作者。蔦屋が彼の初期作品の版元となり、読本の普及に貢献。
平賀源内(ひらが げんない)戯作者・発明家蘭学者・発明家でありながら、『風流志道軒伝』などの戯作を執筆。蔦屋が出版を担当。
蔦屋吉蔵(つたや きちぞう)出版人(弟子)蔦屋重三郎の弟子であり、後継者。喜多川歌麿の作品などを手掛けた。
式亭三馬(しきてい さんば)滑稽本作家『浮世風呂』『浮世床』の作者。江戸の町人文化を描き、蔦屋が支援。
歌川豊国(うたがわ とよくに)浮世絵師美人画や役者絵で人気を博した浮世絵師。蔦屋の支援を受ける。
鱸北渓(すずき ほっけい)浮世絵師武士出身の絵師で、狂歌や戯作の挿絵も手がけた。蔦屋との関わりが確認されている。
滝沢馬琴(たきざわ ばきん)読本作家『椿説弓張月』などを執筆し、後に『南総里見八犬伝』を完成させる。蔦屋と関係が深い。
恋川春町(こいかわ はるまち)黄表紙作家『金々先生栄花夢』の作者。幕府に目をつけられ、引退へ追い込まれた。
柳亭種彦(りゅうてい たねひこ)読本作家『偐紫田舎源氏』の作者。幕府により筆を折ることを強制された。
瀬川菊之丞(せがわ きくのじょう)歌舞伎役者江戸の名優。写楽の役者絵に描かれた一人であり、蔦屋の出版物にも登場。
大田南畝(おおた なんぽ)狂歌師・戯作家狂歌で名を馳せた人物。山東京伝や蔦屋との交流があった。
三世市川八百蔵(いちかわ やおぞう)歌舞伎役者写楽の役者絵に描かれた名優。蔦屋の出版活動にも関わりがあったとされる。

蔦屋重三郎の周囲には、江戸の文化を支えた作家や浮世絵師が数多く集まり、彼の支援を受けながら名を残しました。
とくに、洒落本・滑稽本・浮世絵・黄表紙・読本といったジャンルの文化人たちと密接な関係を持ち、彼らの作品を世に送り出した功績は計り知れません。

蔦屋重三郎と同時代の人々

名前分類解説
上田秋成(うえだ あきなり)読本作家『雨月物語』の作者。妖怪や怪異を描いた作品が有名。
小林一茶(こばやし いっさ)俳人庶民の暮らしを詠んだ俳句で知られる。「やせ蛙 まけるな一茶 これにあり」が有名。
杉田玄白(すぎた げんぱく)蘭学者・医師『解体新書』を翻訳し、西洋医学を広めた。出版物があるが、蔦屋との関係は不明。
本居宣長(もとおり のりなが)儒学者・国学者『古事記伝』の著者。国学を大成し、「もののあはれ」を説いた。
田沼意次(たぬま おきつぐ)江戸幕府老中経済政策を推進し、町人文化を発展させたが、失脚。
松平定信(まつだいら さだのぶ)江戸幕府老中「寛政の改革」を行い、倹約と出版統制を強化。洒落本・浮世絵を厳しく取り締まった。
長谷川平蔵(はせがわ へいぞう)旗本・火付盗賊改「鬼平」と呼ばれた名奉行。犯罪者の取り締まりに尽力。蔦屋との直接の関係は不明。
大槻玄沢(おおつき げんたく)蘭学者『蘭学階梯』を著し、蘭学教育を発展させた。
市川團十郎(いちかわ だんじゅうろう)歌舞伎役者荒事の演技で人気を博し、写楽の役者絵にも登場。蔦屋との直接の関係は不明。
松本幸四郎(まつもと こうしろう)歌舞伎役者江戸の歌舞伎界を代表する役者のひとり。写楽の絵に描かれるが、蔦屋との関係は不明。

この記事を書いた人

目次