歴史空想対談シリーズ VOL.2 「幕府の検閲、キツすぎじゃない?~田沼のころが懐かしい~」

📍 場所:江戸・日本橋の書店「耕書堂」
📖 ホスト:蔦屋重三郎(出版界の雄)
🎤 ゲスト:平賀源内(発明家・蘭学者・自由人)

かつて、田沼意次の時代は「商業が発展し、文化が栄えた時代」と言われた。 しかし、今や幕府の締め付けが厳しくなり、自由な表現が難しくなっている。

——江戸の文化人たちは、そんな時代の流れにどう立ち向かうのか? 本日は、かつての自由な空気を懐かしみながら、 「今後の江戸文化の行く末」について語ることにしよう。


目次

📖 第一章:田沼時代はよかったなぁ…

蔦屋重三郎(以下、蔦屋): いやぁ、先生。最近の幕府の締め付け、どうにかなりませんかね? 出版業はどんどんやりにくくなるし、洒落本や黄表紙は規制されるし……。

平賀源内(以下、源内): まったくだ。まるで「江戸をつまらなくする改革」だよ。 このままいくと、町人文化は衰退しちまうぞ。

蔦屋: 田沼のころはよかったですよねぇ。 お上(幕府)も商売に口を出さなかったし、 自由に本を作れたし、浮世絵もどんどん売れました。

源内: そうそう、田沼は商売の重要性を理解していた。 経済が回れば、庶民も豊かになり、文化も発展するってな。 あの男は「日本の未来」を考えていたよ。

蔦屋: ところが、田沼が失脚したら一気に元の木阿弥。 寛政の改革とやらで、出版も芝居も規制だらけ。 これじゃ、文化なんて発展しませんよ。

源内: まったくな。俺も蘭学の研究を広めようとしたが、 幕府の保守派は「外国の学問なんていらん」と言いやがる。

蔦屋: まるで「江戸を退屈にする会」ですよね(笑)。

源内: ははは!まったくだ!


⚖ 第二章:寛政の改革、厳しすぎ問題

蔦屋: 先生、聞きました? 黄表紙(風刺本)はもう厳しく取り締まられて、 山東京伝なんて処罰されましたよ。

源内: ああ、知ってる。 江戸の笑いを奪うとは、松平定信も悪趣味なことをするな。

蔦屋: おまけに遊郭も規制。 これじゃ、吉原細見も売れなくなるじゃないですか。

源内: そもそも、庶民の娯楽にまで口を出すなんて、おかしい。 文化を統制しようとする幕府のやり方には、正直うんざりだ。

蔦屋: 江戸の人々は、遊びながら考えるんですよ。 「知的な遊び」ができない社会は、どんどん活気を失います。

源内: まったくその通り。 このままだと、江戸は「つまらない町」になっちまう。

蔦屋: じゃあ、どうすればいいんですかね?

源内: 「表向きは大人しく、裏では好き勝手やる」ってのが、 江戸っ子の流儀ってもんさ。

蔦屋: ははは、先生らしい!


🌏 第三章:江戸の未来はどうなる?

蔦屋: こんな時代ですが、先生。 江戸の未来、どうなりますかね?

源内: 江戸は変わるぞ。 このままじゃ、文化も経済も衰退してしまう。 しかし、どんな時代でも、 「変化を起こす人間」は必ず出てくる。

蔦屋: それは、例えば?

源内: 新しい技術、新しいアイデアを持つ者たちさ。 蘭学を学ぶ若者たちが増えれば、日本はもっと開かれる。 出版業も、もっと知識を広める役割を担うだろう。

蔦屋: 先生は「開国」すべきだと考えてますよね。

源内: もちろんだ。 世界を知らなければ、日本は成長できない。 そして、本こそが「知識をつなぐ架け橋」になる。

蔦屋: そうか……なら、俺たちがやるべきことは?

源内: 江戸の文化を守りながら、新しいものを取り入れる。 幕府が何と言おうと、知識や芸術を広めることを諦めちゃいけない。

蔦屋: なるほど。 先生、今日はすごく勇気をもらいましたよ。

源内: おう、俺はいつでも江戸の未来を信じている。

蔦屋: じゃあ、もう一杯いきますか?

源内: ははは! もちろん!


🔎 まとめ:表現の自由は未来へつながる

幕府の検閲が厳しくなっていく時代の中で、 蔦屋重三郎と平賀源内は、それでも江戸の未来を信じた。

「表現の自由は文化を豊かにする」
「知識を広めることが、日本の未来を作る」

この想いは、時代を超えて、現代にも通じるものがある。

彼らが語った未来—— それは、まさに今を生きる私たちが築いている世界なのかもしれない。

📖 次回の歴史空想対談もお楽しみに!

この記事を書いた人

目次