歴史・時代小説 各人が追求、自分の世界=細谷正充(文芸評論家)

歴史・時代小説 各人が追求、自分の世界=細谷正充(文芸評論家)

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の影響もあり、永井作品をはじめ、鎌倉時代を題材にした歴史小説が増えた。とはいえ大きな流れではない。今年の歴史・時代小説は、各作家が自分の書きたい世界に挑み、高水準の作品を次々に出版した一年といえるだろう。 ベテランの澤田は古代史小説で実力を遺憾なく発揮。新鋭の千葉は、中国歴史小説で、長足の進歩を遂げた。中国物では、史実とファンタジーを融合させた、小島環の『災祥』も、注目に値する。 戦国を舞台にした作品は、相変わらず人気が高い。大坂の陣と真田幸村を斬新な手法で描いた今村作品の他、伊東潤や上田秀人といったお馴染(なじ)みの作家が、重厚な物語を発表している。

元の記事の確認はこちらクリックでお願いします。 mainichi.jp

この記事を書いた人

目次