※物語を楽しむため、すべてのあらすじを詳細に記載しているわけではありません。
ですが、全く知らない方が良いという方もいらっしゃると思いますので、そういう方は読まないようにお願いします。
NHK大河ドラマ「真田丸」ストーリー紹介
第1回「船出」
【ストーリー(あらすじ)】
織田に攻め込まれる武田領
昌幸は生き残るための策を考えます。
時は天正10年(1582年)2月。
武田家臣の真田源次郎信繁=幸村(堺雅人)は、織田信長軍勢との戦いの中、山中で徳川家康勢の物見と遭遇。慌てて退散する。
—33年後
この信繁が大坂夏の陣で家康勢を自害寸前まで追い込み、”日の本一の兵”と讃えられる。
(でも、それはこの物語の先の先の話・・・・)
時代は変わって、長篠の合戦以後、織田に敗れた武田勢のその後からスタートします。
真田の主君・武田勝頼(平岳大)は、前線の諏訪上原城で指揮をとっていた。
戦況は、北に上杉、東に北条、西に織田、南に徳川と厳しい。
その上、木曽義昌ら家臣が次々と織田に寝返り、この機に武田にとどめを刺すべく織田(吉田鋼太郎)は前進。
昌幸と御一門衆筆頭頭の穴山梅雪(榎木孝明)らは、勝頼に
木曽が寝返った西側が丸裸も同然と「本拠・新府城に戻り味方の立て直しを」と進言。
しかし、昌幸(草刈正雄)は長男の信幸(大泉洋)に
「西も大事だが、南が心配じゃ。そろそろ徳川が駿河口に兵を進めてくる頃だ」と言います。
【このとき昌幸の妻・薫(高畑淳子)、母・とり(草苗光子)を含め、真田一家は武田城下の真田屋敷で暮らしていました。武田への裏切りを防ぐ人質であったと思われます。】
そして、冒頭のシーン、その追手から命からがら帰ってきた信繁(幸村)は、兄・信幸に徳川の物見の報告をします。
勝手に危険な真似をするなと咎める信幸に信繁は、
「皆、西の織田のことばかり気にするので、南のことが気になったのです。」
信幸は信繁が父と同じ考えを持っていたことを知り、驚きます。
そこへ昌幸が帰り、昌幸の妻・薫や長女の松(木村佳乃)とその夫・小山田茂誠(高木渉)も含め家族会議となります。
同じく木曽家の人質たちが処刑されたことでおびえる薫に、昌幸は新府城が頑強で安全な場所であることを力説。
しかし、その後、昌幸は信幸と信繁(幸村)だけには本当のことを語ります。
「武田は滅びる。わしはこの城を捨てることにした。」
昌幸の変わり身の早さにふたりはあぜんとします。
このあと、浅間山の噴火、前述の梅雪の裏切り(織田に寝返り)、徳川方の武田領への侵入などが続き、
絶体絶命のピンチに陥った武田勝頼(平岳大)を真田領の岩櫃城に招きますが、小山田信茂の反対にあい、勝頼は信茂の岩殿城に行くことになります。
勝頼は昌幸たちに対して、
「お前たちはわしに従うことはない。岩櫃へ向かえ。今宵限りで武田の人質を免ずる。」
と言います。
この後もストーリーは続き、武田の崩壊が信繁たちの目を通して描かれることになります。
見どころ
群雄割拠する戦国の信濃.
冒頭、青年時代の信繁から一気に33年後の雄姿に飛び、本作のクライマックスを「先出し」するという斬新なスタートです。
また、幸村の父、昌幸(草刈正雄)はこの第1話から早々に、君主や家族にまで二枚舌を使う策士ぶりを披露します。
過去の大河ドラマ「真田太平記」で幸村役を演じた草刈さん。当時、
昌幸役を演じた丹波哲郎さんの怪演・ハマりっぷりに畏敬の念を抱いたとのこと。草刈さんの真田昌幸にも注目したいところです。
また、展開としては真田にとっての主家である武田家の滅亡のさまが描かれ、
戦国武将として、決して評価が低いわけではない勝頼の葛藤や、
くしくもこの後、小さいながらも真田家が独立した大名となって、生き残りをかけた戦いをしていく波乱の始まりなど、
全50話の始まり(まさに真田丸の船出)として、今後を期待させる脚本となっています。
※ストーリーには絡みませんが、信繁の父、昌幸は(真田幸隆の)三男になります。
真田信綱、真田昌輝という兄がいましたが、ふたりともに”長篠の合戦”で戦死。
どちらもたいへん有能な武将であったとされますが、このふたりが亡くなったことで、急きょ、真田家の家督をつぐことになったのが、昌幸です。
昌幸も有能なので、信玄から武田の名門「武藤家」というところ養子になり、武藤喜兵衛と名乗っていました。