チョコレートはかつて「薬」だった!1粒のカカオから世界の歴史が見えてくる!

チョコレートはかつて「薬」だった!1粒のカカオから世界の歴史が見えてくる!

『チョコレートで読み解く世界史』(増田ユリヤ・ポプラ新書) 書誌詳細>> https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/8201253.html Amazon>> https://amzn.to/3UmJEnU バレンタインデーが近づいてきました!最近は、好きな人や友だちにプレゼントするだけでなく、自分のためにチョコレートを購入する方も多いのではないでしょうか。そんなバレンタインの主役であるチョコレートは、いつどのように世界に広まっていったのでしょうか。 『チョコレートで読み解く世界史』では、チョコレートを切り口に、ヨーロッパの歴史を解説。27年ほど高校で世界史の教鞭を執っていたジャーナリストの増田ユリヤさんが、ヨーロッパでの取材を踏まえ、歴史が苦手な人にとってもわかりやすいようにと書き下ろしたものです。 人類が初めてカカオの実を口にしたのは、今から数千年前のメソアメリカ(中米)。マヤ文明やアステカ文明の時代には、カカオをすりつぶして飲んでいたそうです。そう、初期のころは、チョコレートは飲みものだったのです!当時カカオ豆は貴重で、貨幣としても使われていました。 そんなカカオがヨーロッパにもたらされるきっかけとなったのが、コロンブスです。4回目の航海のときに、スペインにカカオを持ち帰ったと言われています。「コロンブスの交換」と学校で習ったことを覚えている方もいるのではないでしょうか。 ヨーロッパではじめてカカオを手にしたスペインでは、16世紀ごろから、すりつぶしたカカオに砂糖を加え温めて飲みました。ココアの原型です。このころはまだ、王室や貴族など、特権階級の人たちだけが楽しむことができるもので、「薬」として扱われていました。 そして、スペインからフランスにチョコレートが渡るきっかけとなったのがユダヤ人です。スペインでカトリックに弾圧され、フランスのバスク地方に逃れたユダヤ人たちが、チョコレートをフランスに広めたと言われています。いまでもフランスのバスク地方には、チョコレート店がたくさんあります。 王家の結婚も、チョコレートをヨーロッパに広めるきっかけとなりました。スペイン王女マリ・テレーズはチョコレート職人を連れて、ルイ14世のもとに嫁ぎ、フランスの宮廷でチョコレートを振る舞ったと言われています。チョコレートを飲むことがステータス・シンボルだったのです。 また、ルイ16世の妃となったマリ・アントワネットは、チョコレートに薬を溶かし、コインのような形に固めて口にしていました。そのチョコレートは、いまでも「マリ・アントワネットのピストル」という名で、パリのチョコレート店「ドゥボーヴ・エ・ガレ」で売られています。 そして19世紀になると、固形のチョコレートを作る技術が発明されました。チョコレートも工場で作られるようになり、一般の人たちも楽しむようになっていくのです。 『チョコレートで読み解く世界史』には、ほかにもたくさんの面白い歴史が詰まっています。そしてヨーロッパの歴史と宗教を見ていくと、イスラエル・パレスチナの紛争をはじめ、いまの世界情勢が見えてくるはず。バレンタインの時期に、ぜひチョコレートと一緒に、世界史を学び直してみるのはいかがでしょうか。 〈目次〉 一部抜粋 第1章 マヤ・アステカ文明で飲まれていたカカオ マヤのパカル王はカカオのおかげで長生きした アステカ文明でもカカオは王侯貴族のものだった カカオ豆は貨幣としても使われていた 第2章 コロンブスがカカオをヨーロッパへ カカオがヨーロッパにもたらされた「大航海時代」 世界の人々の暮らしを変えた「コロンブスの交換」 第3章 キリスト教抜きには語れない中世ヨーロッパ イエスはユダヤ教徒だった キリスト教がローマ帝国で国教化される 異教を排除するキリスト教と寛容なイスラム教 第4章 ユダヤ人がチョコレートをフランスへ ヨーロッパで最初にチョコレートを手にしたスペイン 修道院でチョコレートが作られた スペインで迫害されたユダヤ人がフランスへ 第5章 王家の結婚がチョコレートを広めた スペイン王女との婚姻でチョコレートがフランスへ ルイ14世はカカオ商人に特権を与えた マリ・アントワネットはチョコレートに薬を溶かした 第6章 プロテスタントが発展させたチョコレート産業 チョコレートの作り方は宗派によって違う チョコレートの四大発明と産業革命 クエーカー教徒が固形のチョコレートを発明 第7章 伝統とSDGsを大切にする21世紀のチョコレート 起業家精神が花開いたチョコレートバレーの時代 […]

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