1年というのは早いもので、毎週末が待ち遠しいNHKの大河ドラマ「真田丸」もいよいよ最終章。真田幸村(信繁)が突如、歴史の中で輝きを放った「大坂冬の陣」、「大坂夏の陣」が描かれることになります。第39話を終えた時点での、こちらの記事の投稿ですが(2016.10.05)、放送終了後の「最終章予告動画」には正直、鳥肌が立ちました。
真田丸「関ケ原」に苦情殺到
2016年10月1日配信 livedoorNEWSより(元の記事はこちら)
「真田丸」の合戦シーンがあっけない…NHK籾井会長に政財界から苦情も
記事の内容は、ネット上でも話題になった大河ドラマ『真田丸』第36話『勝負』。「合戦シーンで視聴率を上げる」と言われる大河ドラマで、天下分け目の「関ヶ原の戦い」がわずか50秒、合戦シーンはいっさいなく、真田家の家臣・佐助(藤井隆)が、『徳川方の大勝利でございます』と結果を報告しただけで終わってしまった。
放送翌日、NHKには苦情の電話やメールが殺到したという。
という内容のもの。
この件について、「関ケ原の戦いのシーンがわずか50秒」というのは、歴史の永い大河史上、語り継がれてもおかしくない画期的な演出だったと思います。そもそも本作は、全編を通して「真田の視点から描く」というコンセプトが掲げられていて、関ケ原には真田から誰一人参戦していませんから画面に登場しないのは当然。その点、まったくぶれずに本当にやってのけた三谷さんの天才ぶり、というか変人ぶりに驚かされます。
前述のように少しでも前例のないことをやるとすぐに非難の嵐なわけですから、そういう逆境に耐える中で新しいことにも年間を通してチャレンジしていく、たいへん素晴らしいことだと思います。
真田丸が指し示す、大河の新しい方向性
視聴率も概ね好評ですし、twitterなどSNSでの盛り上がりを見ても、体感的には公表されている視聴率よりも、もっと人気があるのではないかというのが正直なところです。メディアの構造が激変している現在において、バブル全盛期の「武田信玄」や「伊達政宗」の視聴率と比べて考えるなど的外れもいいところなのではないでしょうか。
とは言え不満があるとすれば、第1次上田合戦、小田原征伐、第2次上田合戦については、「もう少し頑張って欲しいなぁ戦闘シーン」という個人的な感想です。もっとも、史実で真田信繁がこれらの合戦に参加したのかどうかという点については確定された説がないことも影響しているとは思うのですが、それにしてももうちょっと・・・というのが本音。
比較的、時間が長くとられていた第1次上田合戦。トータルの予算面ではおそらく一番お金をかけていたとは思うのですが、それでもいかんせん迫力不足、あまり残忍に描けないなどの事情がよほど作用しているものと思います。基本的にはゲリラ戦な戦い方だったと思うので、スケール感はちょうど良かったのかも知れませんが・・・
その後、上記を踏まえて小田原征伐、第2次上田合戦&関ケ原の流れになっていったのかな。という気もします。
そして、これから何が起こるのか?
大坂の陣の撮影に、資金を大量投入か!?
第39話放送終了後の「最終章予告動画」に映画の予告編のようなスケールを感じてしまいました。
小田原征伐、第2次上田合戦&関ケ原で浮かせた予算を、「大坂冬の陣」、「大坂夏の陣」で三谷さんはすべて投入するつもりではないでしょうか?
なにしろ、茨城県にある広大な“合戦用”撮影所のスケジュールが押さえられているとのことで、最終章は壮大なスケールの合戦シーンを予想しています。真田昌幸に負けずとも劣らない、策士・三谷幸喜氏の術中で年末は楽しみたいと思います。
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