河原綱家の父・隆正の妹は、真田幸隆(昌幸のお父さん)に嫁いで、信綱・昌輝・昌幸・信尹(※信尹は異説あり)らを産みました。
つまり、大河・真田丸で言うところのばば様(恭雲院)にあたります。
真田丸を毎週見ていて、思うこと。
(今日は2016年5月31日です。)
オープニングのクレジットで、かなり高い頻度で見かける「河原綱家」の文字。配役は大野泰広さん(オーノ泰広さん?芸人さんみたいですね。※マセキ芸能社所属)
このブログを書いているということもあるんですが、クレジットを集中して見てしまします。
そして、クレジットを見ているとかなりの頻度で「河原綱家」という文字を見かけます。見かけるのですが、ドラマ自体では、綱家どこで出たの?ってなります。みなさん、なりませんか??
たぶん最初の回のほうでは合議の場に座っていたり、第21回になってやっと一瞬、アップでお顔が拝見できたような印象。(※初セリフだったような気がします。)
クレジットに上がっている以上、チラチラとは出演されているんですよね。ほぼエキストラに近い状態で・・・本来ならクレジットも「家臣A」とかで良いような程度の登場の仕方ですよね。
これに関して、
三谷さん、わざとやってるな・・・
と思います。
河原綱家という戦国武将
綱家は昌幸の従兄弟にあたり、真田家臣団の中ではれっきとした一門衆となります。※河原氏は真田氏が属していた海野一族(本家筋)の家老を代々務めた家系になります。昌幸のお父さんの代に、支流にあたる真田家の力が強くなると、やがてその家臣になりました。
綱家には2人の兄がいたようなのですが、長篠の戦いで戦死したことで、一番下だった綱家が家督を継ぐことになりました。これはちょうど、昌幸の2人の兄、真田信綱・真田昌輝が長篠の戦いで戦死。昌幸が当主になったのと同じ状況です。
以来、綱家は真田家の家老という、重要なポジションにつくことになります。
一番有名なエピソードは、「前歯の折れた家臣」
この河原綱家、どんな活躍をしたのかと言うと特にありません。
活躍ではなく、この人物の一番のエピソードが、有名な「犬伏の別れ」でのひとコマ。
慶長5年(1600年)、徳川家康が会津征伐のために兵をあげると、その中には真田昌幸・信幸・信繁親子もいました。
そして過ぎる、7月21日、上野の犬伏に滞在中、家康に反目する石田三成が挙兵したとの知らせが一行にとどきます。
以前より、石田方に傾いている昌幸・信繁と、徳川与力大名としての筋を通したい信幸の三人は、石田vs徳川のどちらにつくのかを決めるため寺にこもり相談をします。
当然、その後の真田家存亡をかけた話し合いなので、随行していた家臣たちには「何人も部屋に入るべからず」と伝えてありました。
しかし、話し合いは難航。3人はなかなか出てきません。
そこで気になった綱家が、我慢できずに空けて覗くと、「入ってくるなといったはずだ」と昌幸に下駄を投げつけられて、前歯が折れてしまったというお話し。
これが河原綱家の最も有名なエピソードです。※綱家は昌幸より年上だったとも言われていますが、史料など少ないようで、生年なども含め詳しいことはわかっていません。
真田丸では・・・
大河ドラマなので、従来ならシリアスな感じで必ず登場するであろうこのエピソード。しかし、三谷脚本にかかるとどんな感じになるのでしょうか?何せ芸人さんが演じるわけですし、最初の方から出演させておいてほとんどセリフを与えていないなど、時間をかけた壮大なネタふりのように思えてなりません。いったいどんな風に描かれるのか?本筋とは違った楽しみではないでしょうか?
※犬伏の別れ後、綱家は一生歯抜けのままだったと言いますので、ことあるごとに「綱家の歯抜け顔」が画面に写されるなどのギャグが生み出される可能性があります。こうなると大野泰広さんにおいては出世作になることでしょう!!
ちなみにですが歴史上の綱家の名誉のために申しておきますと、このあと綱家は大坂城へ向かい、大坂で人質になっていた薫・山手殿を救出。上田まで送り届けるという重要かつ難しいミッションを遂行しています。(※この混乱の最中、細川忠興の正室の玉・細川ガラシャは亡くなっています。)
そして河原家は、代々真田家の重臣を勤め、幕末期には真田家に関する記録をまとめるなど重要な役割を果たしました。
これらは現在、たいへん貴重な研究材料になっています。
その中に犬伏の別れのエピソードが含まれているであろうことは言うに及びません・・・
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